子ども達が小さいときは、ただ毎日の生活を整えることだけが精一杯。
1人で3人の相手をしているとついつい上の子に下の子に注意を払ってもらうことになります。
長男と次男は2つ違いでしたが、運動能力だけとると明らかに次男の方が恵まれていました。
2つ下の弟が自分よりできることが多いにも関わらず、ちょこちょこと後ろをついてくる弟の面倒を見きれず泣いていた兄・・・。
兄と弟
長男と次男。
生まれた時から次男の方が身長が高く、手足も長く恵まれた体。
長男も元気な男の子です。
ですが、生まれた順序が先だったということで2つ下の弟に気を配りながら遊びます。
その弟はというと、2つ下にも関わらず自分より高い所へ登り動きもすばやい。
そんな弟を子ども心に、必死で世話をしていました。
兄がやっとのおもいで登った遊具のてっぺんに弟はするするっと登ってお兄ちゃんを追いかけます。
自分がその場所に立つのさえおっかなびっくりなのに、弟がしがみついて喜んでいるので涙目になりながら弟を支えています。
弟が着替えの途中で、うんちが出そうになり兄は泣きながら両手で受けていました。
スタートラインは関係ない?
小さい頃から兄がやっとできるようになったことを2つ下の弟は当たり前のように自分と同じようにこなす・・・。
そして、その弟が自分を慕ってくる・・・。
『自分がそこまでできなくてもうざい弟がいるからある程度できないと』
そう思ったかどうかはわかりませんが
弟の存在が刺激になったのは明らかです。
そして、もう一つは性格。
持って生まれた負けん気と意志の強さ!
スタートがどうであれ、兄には自分が決めたことはとことん貫く強さがあります。
他の人は関係ありません。
弟はというと
最初からなんでもそつなくこなしていたからか、それ以上を目指す気持ちがあまりなく性格も競争を避けるタイプ。
なので、年齢が上がってくると今の能力を使いつつ友達をフォローする方にまわるようになっていきました。
高校生活
高校生になると二人の性格の違いがますます明らかになってきました。
兄は小学校から続けていた空手部に入部。
同学年に男子一人だけしかいないので、大好きな野球かソフトボールを希望していたけどこれまでの成績を買われて続けざるを得なかったのが実情でした。
同級生のチームメイトが入部することもなく、男子一人。
毎日
『辞めたい』
『チームメイトがほしい』
『高校卒業したら絶対しない!』
と言いながら
でも、
毎日黙々と練習に励み
最後の試合前には疲労骨折を繰り返し
当日は痛み止めも効かない状態・・・。
それでも県で優勝を勝ち取りました。
弟は
幼少の頃は兄と同じように空手をしていましたが
格闘技に性格上ついていけず、他のスポーツをすることに。
相変わらず最初から器用にこなします。
運動能力も高い!
でも、本人になんとかしてそれ以上上達したいという強い意志が芽生えないようなのです。
高校ではテニスをしていましたが、試合に出て勝ちたい!という気持ちよりもチームメイトとの和を楽しんで過ごしていました。
ですので、誰かがメンバーから外れるときは何かと理由をつけて自分が外れるような振る舞いを繰り返し結局技術もあまり向上しない結果になりました。
チームメイトとの交流が楽しくて仕方がないといった感じでした。
本人の求めるものとは
今でも
兄と弟で、基本的な運動能力は弟がいいもの持ってるなって感じます。
それを使わないのは親の目から見て宝の持ち腐れのように思います。
ですが、それぞれの得たいもの、なりたいものが違うのです。
よく自分の持って生まれた能力を活かせ!
と言われますが
兄と弟を見ていると
持って生まれた能力なんか関係ない。
自分は何がしたいのか、何に重きを置くか
意志を持って動くことで結果が出てくるのだと改めて思いました。
兄は、勝つために。
弟は、友との時間のために。
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