勉強するために、進学した大学。
夢を形にするために選んだ学校。
親の仕送りや援助がなくても、自分で奨学金を借りて将来の夢の為に大学や専門学校への進学を決めたという人も多いはずです。
ですが、夢半ばで学校を中退している学生がいるのも事実です。
新たな夢を見つけて大学を中退し、新しい世界へ飛び込んで行く学生もいます!
理由がどうであれ大学を中退すると、学費や学生生活の為に借りていた奨学金の返済が始まります。
希望している仕事に就いたというのなら、収入もありますから心配ないのですが、その他特に経済的理由で中退したとなると話は変わってきます。
大学を普通に4年間で卒業した場合でも、就職難の時代です。
そして、世間で問題となっている高額な奨学金の返済。
ただでさえ負担が大きいのに、中退すると現実問題どうなるのでしょうか?
今回は、大学等を中退した場合のデメリットとそれを回避する方法はないのか考えてみました。
目次
どうして大学を中退するのか
大学中退という、進学した当初思い描いていたものとは違う選択を迫られる学生。
文科省の調査によるとその主な理由が
- 経済的理由
- 転学
- 学業不振
- 就職
です。
1の「経済的理由」では
- 当初計画していたアルバイトが思うようにできなかった
- 実家の状況が変わって仕送りが減ったり無くなった
など
在学の希望を持っていながら自分の意志と反して止む終えず中退するというケースが多くなっているようです。
3の「学業不振」では
本人の勉強不足が上げられますが、その理由が
- 怠慢によるもの
- 専攻した勉強内容が自分の思っていたものと違っていた
- 体調を崩して通学できなかった
- 授業料を稼ぐためにアルバイト等に時間を割いて勉強の時間が取れなかった
など、「学業不振」になった理由も様々です。
体調を崩した原因がアルバイトの為であったり、アルバイトに時間をさかれたりと学生生活を経済的に支えるための理由が原因である場合も潜んでいます。
2の「転学」と4の「就職」に関しては
入学当初の自分の進路や夢から方向転換するためのものですので、中退は次のステージへのスタートと捉えることができるでしょう。
大学中退するとどうなるのか~デメリット~
次に、大学を中退するということは、学生でなくなるということですので生活を支える為に本格的に働かなくてはいけません。
もしくは新しくどこかの学校に通い始める方もいらっしゃるでしょう。
大学中退後のスタイルとして「フリーター」、「正社員」、「公務員」、「別の学校の学生」の3つのパターンが考えられると思います。
「フリーター」
まず「フリーター」の場合を見ていきます。
アルバイトをしていた方がそのまま仕事を続けるパターンも多く見られます。
大学中退の年代は10代20代とまだ若いのでアルバイトの種類も多く、場合によっては時給も高く設定されている所もあります。
時間的に自由な働き方ができるので特に不自由を感じることもないでしょう。
そして、将来の方向が決まっていない人はゆっくり考えることができます。
何かの資格試験に挑戦する時間を作ることもできます。
ですが、非正規の雇用では社会保障が薄く、年齢を重ねるにつれて、将来的に収入面・体力面でのリスクが高まってきます。
そのまま「フリーター」に留まるというより、次の「正社員」もしくはもう一度「学生」へとステップアップするための仮の姿として捉えておくほうがいいかもしれません。
そして、奨学金を借りていた場合は、奨学金の返還が始まります。
「正社員」
次に 「正社員」です。
「正社員」は殆どの場合時間的制約がありますが、社会保障等があり待遇面でも安定します。
将来的に見て、起業したり自分で何かやりたいとか家業を継ぐなどの場合を除いてどこかの企業に雇われることになることを考えると、やはり「正社員」として働く方が安心材料が多くなってきます。
ですが、果たして大学中退者という立場で就職活動にどの程度影響があるのか・・・。
「中退は就職には関係ない。面接で自分の言葉で中退理由を説明すれば問題ない。」
と言われる一方でいざ、自分が希望する就職先に希望者が殺到していたりすると、何か自分をアピールできるものがなければ果たして面接までこぎつけるられるか?疑問です。
もちろん仕事を決めてから大学中退をする方もいらっしゃるので、一概に難しいとは言えません。
ですが、新しく仕事を探す度に中退という文字がついてくるのは確かで、その評価はその後のそれぞれの経験などによって変わってくるでしょう。
この場合も、奨学金の返還は始まります。
「公務員」
中には、「公務員」を目指す方もいらっしゃるでしょう。
大学中退者で「公務員」を目指すことができるのは、最終学歴が「高卒」でも応募できる職種になります。
大学卒業者と別の給与体系になりますが、一般企業の「正社員」よりも社会保険等が充実しているのでより安定した生活ができます。
ですが、その試験に受かるために学校に在学している間もしくは中退してから試験勉強をしていかなければなりません。
生活を支えるためのアルバイト等をしながらの挑戦になる人はそれなりの覚悟もひつようです。
そして、この場合も奨学金の返還が始まります。
「別の学校の学生」
大学中退と同時に別の学校の学生として新たな生活をスタートさせる方、もしくは半年、1年後に別の学校への入学が決まっているという方もいらっしゃるでしょう。
又、別の大学に行く意思を持って大学中退し、受験勉強を始める方もいるのではないでしょうか。
経済的理由以外で方向転換した方は次の仕事や学校等決まっていると思いますし、他の学校で学生生活を新たにスタートしようとされる方は学費の面でも準備できるあてがあっての選択だと思います。
ですので、まずは新たな道で頑張って取り組んでいけるでしょう。
この場合、学生以外の方は奨学金の返還が始まります。
ですが、学生の方は返還の猶予が適用される場合があります。
そして、色々規制はあるものの再度奨学金の貸与を受けることが出来る場合があります。
大学中退を後悔しないために~奨学金から考える~
大学中退の理由について見てきましたが
次に、奨学金から見た大学中退とはどのようになっているのか見ていきます。
中退の理由が経済的理由と転学・転職についてそれぞれの場合どうなるのでしょうか。
経済的理由での大学中退
経済的理由で大学中退を選ぶとすれば、まず殆どの学生が奨学金を借りていると思います。
ですので、
- 学費が用意できない
- 生活費が足りない
などの理由で大学を中退すると
退学手続きをとって奨学金の貸与がとまってから7ヶ月目に返還がはじまってしまいます。
ただでさえ、経済的に苦しい状態なのに中退後7ヶ月後に返済していけるか不安が残ります。
就職を考えている場合は、その間に就職活動をしてなんとか生活できるようになっているかもしれません。
でも、中退の時期によったら希望する職がない場合もあり、アルバイト生活が続いていることも考えられます。
最初の給与は生活していくのがやっとといった額しかない場合が多いですので、そんな時は「割賦金額を減額して返還期間を延長する制度」や「返還期限を猶予する制度」があります。
そして、第一種奨学金では【所得連動返還方式】を選んでいれば、自分の所得によって返済額が決まってきますので最初の収入が少ない時期は助かるでしょう。
どちらにしても奨学金の返済についてどうするか、送られてきた返済計画の書類通りに返済するのが難しい時は必ず相談をして何らかの対策をしておいて下さい。
そのまま放置することだけはしないようにして下さいね。
何の手続きもせず返還しないでいるとブラックリストにのってしまい、将来住宅購入を考えた際などローンが借りられないこともあり得ます。
転学・就職の理由での大学中退
転学で新たに別の学生としてスタートをきる選択をする方は奨学金の返済が少し変わってきます。
まず、第一に「学生」という身分の間は返還を猶予してくれる制度があります。
そして、新しい学校で奨学金を借りることが出来る場合があるということです。
上記2つの場合はそれぞれ、対象となる学校が定められています。
ですので、他の学校等に進学を考える時は
- 奨学金返還猶予の対象となる学校か
- 奨学金を借入れできる対象の学校か
を前もって確認されておくと、大学中退した後の資金計画に役立つでしょう。
そして、上記の場合に当てはまらない場合と就職の場合は就職の場合は先に、経済的理由で中退するところで記したとおり
貸与が終了してから7ヶ月目に奨学金の返済が始まります。
そして、同じく返還が難しい場合は「割賦金額を減額して返還期間を延長する制度」や「返還期限を猶予する制度」を利用して下さい。
くれぐれも放置だけはしないように気をつけましょう。
経済的理由で中退しないためにできること
最後に、大学在学を望んでいるにも関わらず経済的理由で「中退を選択しなければならないかも」と思っている方に、中退を選ぶ前にできることはないか見ていきます。
授業料の支払いを「免除」「分納」「延納」してもらう
大学には「授業料免除」、「分納」、「延納」の制度を独自の制度があります。
それぞれが通う大学で規定が違いますので、どうしても身動きがとれない状態になる前に、相談に行かれるといいでしょう。
「授業料免除」には
- 成績優秀者を対象にしている
- 世帯の収入で対象になる
2種類あります。
「分納」「延納」も大学によって世帯の収入基準が設けられているところもありますが、特に基準がないところもあります。
この2つは授業料の支払いの期日が後になるだけですが、一時的に授業料が準備できない場合等、他の教育ローン等で借り入れせずに済むことを考えると、大分楽になると思います。
どちらも、申し込める期間がある場合があります。
常に自分の通っている大学のそういった情報は掴んでおくようにしたいです。
「延納」や「分納」についてこちらでくわしく解説しています。
→ 大学の学費は延納や分納してもらえる。学費延納願の雛形と理由の具体例
奨学金の額を変更する
現在、奨学金の貸与を受けている人は奨学金の月額を増額することができます。
- 毎年進級時に行う「継続願」の提出時
- 随時 → 奨学金担当部署に問い合わせる
この2回のタイミングで変更できます。
奨学金の額を変更する方法をこちらの記事で詳しく説明しています。
・【在学採用】「コース選び・続編」第二種から第一種や併用に変更する方法
トータルで貸与を受ける額が増えてしまいますので、返還のこともよく考えて申請して下さい。
この奨学金も貸与を受けている間は無利子になっています。
生活費を見直す
経済的理由を上げている学生の方の中には、生活費が自分が思っている以上にかかっているというケースもあります。
学生に限らす、一般の家庭でもそうですがまずは自分の生活費を見直してみるのも案外いい方法ではないでしょうか。
学費やお小遣いは奨学金やアルバイトで賄っていて、家賃を親御さんに援助してもらっていたという学生さんが、その家賃の援助が何らかの理由でなくなるとたちまち生活できなくなってしまいます。
その時点で自分で家賃を支払うのが難しいのであれば、家賃が低いアパートに引越すだけでも月に数万円違ってきます。
「休学」そして「復学」を考える
どうしても、授業料と生活費のめどがたたない。
でも、大学で勉強を続けたいという方は、大学等に「休学届」を出して、学生の身分のまま生活を立て直すという方法があります。
この方法は経済的に追い込まれた状態から一度リセットして、一定の期間集中してお金を貯めることに専念できます。
高校生の時に「大学は講義が少なくバイトの時間も取りやすい」などと聞いていた学生の方も多いのではないでしょうか?
ですがいざ、大学に入学してみると理系の場合は特に講義や研究で一日の殆どの時間を大学で過ごし、その上自分の課題もこなさなければならず、アルバイトどころではないと焦ったのではないでしょうか?
その中で授業料の支払いや生活費を考えて毎日少しずつアルバイトに励んでいたのでは、どちらも無理が生じてきます。
その結果、中退を選択することがないように、どうしても経済的に無理がきているのなら、一時「休学」でワンクッション置いて、学費を貯めて学業を優先する方法を探ってほしいと思います。
支出の面では休学する期間の授業料の支払いがなくなりますが、休学中一定の金額を学校に納めなければいけません。
学校にもよりますが、大体半年で5~10万円位、1年で10~20万円というところが一般的です。
収入の面で注意しておきたいのが学校に「休学届」を出すと毎月振り込まれていた奨学金も止まるということです。
ですので、毎月の奨学金を貯めて授業料の振込にあてていた方はそれができなくなります。
それを見越して復学する為の資金を貯めていって下さい。
まとめ
今回は大学中退について、その決断をする前にどうすれば良いのか。
そして、奨学金の返還について考えてみました。
大学中退は大きな決断です。
もし、中退の理由が経済的理由なのだとしたら、回避できる方法が他にあるかもしれません。
後悔しないためにも色々な選択肢があることを知って、将来の選択をしていただけたらと思います。
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