日本学生支援機構の奨学金の予約をする時に月々の奨学金とは別に

「入学時特別増額貸与奨学金」

という一時金を貸し付けてくれる制度があります。

 

これで入学金の準備はバッチリ!と勘違いしている方も多いようです。

 

ですが

この一時金、進学した大学で手続きをした後振り込みされるので入学前に支払う入学金や前期授業料等に間に合いません

 

「入学する前にまとまった資金がいるからこの制度があるんじゃないの?!」

「資金が出るまでどうすればいいの?」

 

これって誰でも思いますよね。

 

「そもそもの話、入学金と前期の授業料位、準備しておくべきだ!」

と、どこからかコメントを頂きそうです・・・。

今回はそもそもの話は置いておいて

 

入学時特別増額貸与奨学金を入学前に利用したい人の為に国の教育ローンが不採用になった人の救済的意味合いで用意されている方法があるのでご紹介します。

 

 

 

入学時必要資金融資とは?

 

 

「入学時必要資金融資」とは

『入学時特別増額貸与奨学金(以下、増額奨学金とする)を予約した人を対象に増額奨学金で予約した金額の範囲内、増額奨学金が交付されるまでの間、ろうきんによる融資が受けられるという制度です。』

 

つまり、「入学時特別増額貸与奨学金」の範囲内で、奨学金が振り込まれる前にろうきんがお金を貸してくれる制度です。

 

これを利用できると、入学金や授業料として使うことができます。

 

 

ただし、これも審査があり、審査の結果不採用となることもあります。

 

審査には一週間位の期間をみておけばいいようですが、その前に国の教育ローンに申込みが必要な人とそうでない人がいます。

 

国の教育ローンに申込むとなるともっと審査に時間を要しますので余裕を持って申込みするようにしましょう。

 

 ⇒【国の教育ローン】必要書類でつまづく?!申し込みから審査まで短くする方法は?

 

 

入学時必要資金融資の対象者は?

 

それでは、入学時必要資金融資の対象になるのはどんな人か見ていきます。

 

まず、日本学生支援機構から送られてきた『大学等奨学生予約採用選考結果在中』と書かれた封筒を用意します。

 

これは進学の可能性がある殆どの高校3年生が予約をしていると思いますのでその結果送られてくる封筒です。

その中に『奨学生採用候補者決定通知』が入っています。

内容を確認して下さい。

 

奨学金の種類、第一種奨学金、第二種奨学金の下部

 

入学時特別増額貸与奨学金(有利子)後に

 

  1. 進学後の手続きにより採用
  2. 日本政策金融公庫の手続き必要

の2種類どちらかの文言が書かれています。

 

ここに予約した増額貸与の金額あります。

 

 

1.進学後の手続きにより採用の場合

 

いきなり、ろうきんに融資の申込みができます。

 

 

2.日本政策金融公庫の手続き必要の場合

 

この場合は、まず日本政策金融公庫の国の教育ローンを申込みます

そして、融資が受けられたらそちらを利用して下さい。

入学時必要資金融資は利用できません

 

国の教育ローンの融資が受けられない方は1の場合と同じようにろうきんに申込みできます。

 

2の日本政策金融公庫の手続き必要の場合は、2段階の手続きを踏む必要があるということです。

 

 

そして、こちらの場合は以下に示す国の教育ローンが受けられなかったことを示す書類の提出が必要になってきます。

 

  • 国の教育ローン借入申込書の写し
  • 国の教育ローンが受けられなかったことを確認できる書類(例:融資お断りのご連絡文章等)
 
 
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入学時必要資金融資の概要

 

  • 融資は、原則として、ろうきんから借入名義人の名義で直接進学先に振り込む形で行われます。
  • 返済は、増額奨学金が交付される第一回奨学金交付時に、ろうきんの本人名義の奨学金振込口座から引き落とされる形で元金と利息を一括して返済します。

 

問合せ&申込み

ろうきん(労働金庫)

使いみち

  • 入学時に進学先に振り込む教育資金(入学金、授業料)に限る。
  • すでに納入済のものは対象にならない。(例:融資申込時点で先に入学金を支払済の場合は対象にならない。後から支払う授業料等のみが対象)
融資金額
  • 予約している増額奨学金の範囲。
  • 使いみちの対象金額が上限。
 融資方法
  •  奨学生本人を借主とした手形貸付。
  • 原則として、遊戯金は奨学金振込口座をろうきんに開設する。
  • 本人名義の労働金庫普通預金口座へ入金後、ろうきんから進学先に本人名義で振込み手続きが撮られる。
 融資期間  増額奨学金交付時まで。
 返済方法  増額奨学金交付時にこの奨学金を原子としてろうきんの奨学金振込口座より元金と利息を引落しされる。
保証人 親権者や保護者等を連帯保証人として契約。ケースによっては追加の保証人がいる場合もある。
 金利  年1.90%程度(固定)      *2016年9月21日現在の適用金利

 

 

入学時必要資金融資の申し込みに際しての注意

 

入学時必要資金融資を申し込む際、注意しておきたいことがあります。

 

まず、

申込みは余裕を持って早めに!

日本政策金融公庫の手続き必要な場合は、教育ローンを申し込んで審査を待たなければなりません。

 

 → 【国の教育ローン】必要書類でつまづく?!申し込みから審査まで短くする方法は?

 

こちらでも書いていますが、教育ローンを申し込む時、書類を揃えて申請書を出すまでにも手間と時間がかかる場合があります。

 

融資申込が集中する1月、2月は審査に3週間位考えておいて欲しいと言われました。

 

教育ローンが受けられる場合はそのままでいいのですが、入学時必要資金融資まで進む場合又書類を出してから1~2週間かかります。

 

こちらも必要な書類を準備したりしているともう少しかかりそうです。教育ローン申込みから考えると遅くとも資金が必要になる6~7週間前から申込みしておかれるといいでしょう。

 

 

ろうきんに融資を申込する際の必要書類

 

ろうきんに融資を申込する際に必要な書類進学先が交付する書類として

 

  1. 合格通知
  2. 入学時必要金額の分かる書類
  3. 振込に必要な書類(進学先所定の振込用紙)

 

があります。

 

早い時期(前期の試験位まで)の合格では合格から1~2週間後に入学金の振り込み後、数日後入学金以外の授業料等を振り込む形が取られています。

 

ろうきんに申し込む時点で支払い済のお金は融資の対象になりません。

 

もし、入学金も含めて融資を希望される場合は合格通知が届く前に一度ろうきんに行って入学金振込時に融資が間に合うか、細かい流れを相談されるといいと思います。

 

 

奨学生本人と親権者のスケジュールの確認

 

入学時必要資金融資を受ける場合、奨学生本人が親権者や保護者(奨学生が未成年の場合)と一緒に直接ろうきん窓口に申込みに行く必要があります。

 

申込みされる場合は平日に学校や職場が休みや休めるタイミングを合わせることもしなければいけません。

 

奨学生本人と親権者が同時に行けない場合は行く日をずらすことができるかろうきんに前もって問合せしてスケジュールを組みましょう。

 

 

まとめ

 

 

大学入学前の資金準備で頭を痛めている方。

 

まず、『奨学生採用候補者決定通知』を見て国の教育ローンろうきんのどちらで融資を受けられるか確認して下さい。

 

利用できる方法によって審査の時間にかなり開きがありますので早めの行動をオススメします。

 

他にも、受験生に向けた教育資金のさまざまな制度がありますので他の記事でも紹介しています。

参考になさって下さい。

 

子供さんの進学に向けて、選択肢が増えるお手伝いになれば幸いです。

 

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