日本学生支援機構の奨学金を考える時、奨学金の種類によって採用基準決まっています

 

学力基準もありますが、収入基準が申し込む奨学金や申し込む時期によって少しずつ違っていますのでこちらに概要をまとめてみました。

参考になればと思います。

 

 

第一種・第二種・併用の採用基準

 

 

日本学生支援機構の奨学金では採用基準が設けられています。

1.学力基準

2.収入基準

 

学力基準

・第一種奨学金の学力基準

 高等学校又は専修学校高等課程の1年から申込時までの成績の平均値が3.5以上

と明記されています。

 

・第一種奨学金以外の第二種や併願の貸与型奨学金では

高等学校又は専修学校高等課程における学業成績が平均水準以上と認められる者

とあり、ハッキリした成績の基準は明記されていません。

 

ですので第二種や併願の貸与型奨学金では学力の基準はあまり気にしなくてよいと思っていいでしょう。

 

第一種奨学金の学力基準については、こちらの記事で解説しています。

【第一種奨学金の選考基準】いつからいつまでの成績が対象になるか

 

 

第一種・第二種・併用の収入基準

 

収入の基準は、世帯人数と就学者の有無等によって変わってきます。

家計支持者の収入金額が選考の対象になります。

奨学金の対象になるのは下記「収入・所得の上限の目安」金額以下です。

 

 

<収入・所得の上限の目安>

 

■予約採用時(大学・短大・専修学校等)

    給与所得者 給与所得者以外
第一種   3人 657万円 286万円
4人 747万円 349万円
5人 922万円 514万円
第二種   3人 1,009万円  601万円 
4人 1,100万円  692万円 
5人 1,300万円  892万円 
第一種・第二種併用   3人 599万円  245万円 
4人  686万円 306万円 
5人 884万円  476万円 

*「給与所得者」=所得証明書等における収入金額(控除前)

前線徴収票の支払金額(税込み)

*「給与所得者以外」⇒所得証明書等における所得金額

確定申告等の所得金額(税込み)

 

第一種(無利子)は第二種(有利子)に比べて基準の年収が低く設定されています。

そして、第一種よりもさらに第一種・第二種併用の基準年収が低くなっています。

 

 

■収入基準の年収

第二種 > 第一種 > 第一種・第二種併用

 

そういったことにも気をつけて、予約採用の申し込みをする際、奨学金のコース選択するといいと思います。

 

奨学金のコースを選ぶ時に気をつけることはこちらの記事で解説しています。

奨学金の申請【後悔しないコース選び】高校の説明会で詳しく聞きました

 

 

在学採用時(大学の場合)

        給与所得者 給与所得者以外
第一種    3人 国公立 自宅 662万円 289万円
自宅外 729万円  336万円 
私立 自宅 729万円  336万円 
自宅外 791万円  383万円 
4人      国公立 自宅 742万円 345万円
 自宅外 800万円  392万円 
私立  自宅 800万円  392万円 
 自宅外 847万円  439万円 
5人   国公立   自宅 936万円  528万円 
自宅外 1030万円 622万円
私立   自宅 1030万円  622万円 
自宅外  1124万円  716万円 
  第二種   3人   国公立  自宅  1012万円  604万円 
自宅外  1059万円  651万円 
私立 自宅 1059万円 651万円
自宅外 1106万円 698万円
 4人  国公立 自宅 1096万円  688万円 
自宅外 1143万円 735万円
私立 自宅 1143万円 735万円
自宅外 1190万円 782万円
5人 国公立 自宅 1314万円 906万円
自宅外 1408万円 1000万円
私立 自宅 1408万円 1000万円
自宅外 1502万円 1094万円
第一種・第二種併用   3人  国公立 自宅 603万円 248万円
自宅外 670万円  295万円 
私立  自宅 670万円  295万円 
自宅外 737万円  342万円 
4人     国公立 自宅 680万円 302万円 
自宅外 747万円  349万円 
私立 自宅 747万円 349万円
自宅外 804万円 396万円
5人 国公立 自宅 898万円 490万円
自宅外 992万円 584万円
私立 自宅 992万円 584万円
自宅外 1086万円 678万円

*在学採用時の「収入・所得の上限の目安」は大学の場合のみ掲載してあります。私立大学・専修学校等によって目安が細かく設定されています。詳しくは日本学生支援機構のホームページ、もしくは在籍する学校で確認して下さい。

 

 

在学採用時の「収入・所得の上限の目安」としては 収入の高い順で

 

  大学 > 短大 > 専修学校

 

となっています。

 

そして、予約採用と在学採用でみれば

 

   在学採用 > 予約採用 

 

と、在学採用の方が収入の目安が高く設定されています。

 

ですので、予約採用では基準額をオーバーしていても、在学採用では基準額を満たしていることもあります。

 

 

例えば

第一種奨学金(私立大学4年、自宅外通学、3人世帯)の場合を見てみると

・予約採用  657万円(給与所得者) 286万円(給与所得以外)

・在学採用  791万円(給与所得者) 383万円(給与所得以外)

在学採用になると大幅に家計基準が緩和されているのがわかります。

 

ですので、予約採用で基準を満たしていなかった人も在学採用では十分対象になることも考えられますので、自分の進学予定の学校の基準を確認されておくといいです。

 

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収入基準より収入が多くても奨学金の対象になる2つのケース

 

収入基準で示してきた額よりも収入がオーバーしている家計でも採用になるケースがあります。

 

 

1.収入基準は家庭の状況に応じて対応

 

奨学金採用の収入基準を示してきましたが、家庭の状況もさまざまです。

一概に収入だけでは判断できないこともあります

 

家族に介護を必要とする人がいたり病気で入院していたり働けなくなったり家計を支える人が単身赴任になったり、失業したり・・・。

 

そういった場合は、収入基準が奨学金の対象から外れていても、状況に応じて対象になる場合があります

 

そのあたりは、それぞれの状況によって変わってきますので、上記のような諸事情がある場合は申し込みをする学校で一度相談されてみられるいいと思います。

 

 

2.一時的な収入が多かった場合

 

日本学生支援機構の奨学金で設けている収入基準の対象になるのは「継続的な所得」になっています。

ですので、一時的な収入は基準の対象になりません。

 

不動産の売買や遺産相続等の一時的な収入は対象外です。

取り寄せた収入の証明書の収入の額が多くなっていても、審査する時は除外してくれますので気にせず申し込みして下さい。

 

 

まとめ

 

 

奨学金を申し込む時の収入基準は、申し込む奨学金の種類や申し込む時期によって細かく設定されています

 

予約採用が基準に満たなくても、在学採用では基準が緩和されていますので対象になる可能性は十分あります。

 

そして、家庭の状況によっても収入基準から控除され、採用されることがあります。

 

ですので、奨学金を希望される人はとりあえず予約採用に申し込みをして、場合によっては在学採用も申し込みするつもりで資料を準備されておくといいでしょう。

 

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