高校3年生になると、4~5月頃に高校から日本学生支援機構の奨学金の予約採用の申込みについての案内が届きます。

 

予約採用のメリットを知らない高校生と私たち保護者は予約採用と聞いてもピンときません。

 

早々に、進路が決まっている子供さんの場合は受験にかかる費用や大学の授業料等検討がつくと思います。

 

ですが、

 

「まだ行きたい大学も決まってない。」

「そもそも、自分のなりたい、興味があるものが何かわからない。」

「進学するかどうかも決めかねてる・・・。」

 

なんて、高校生も沢山いらっしゃると思います。

 

それなのに、奨学金の申込み?・・・・・・???。

 

「予約採用」だなんて言われてもピンと来ませんよね。

そのうえ「在学採用」っていう申込方法もあるらしい・・・。

何が違うの?

 

わからないからと言ってそのままにしておくと、奨学金が必要になったときには既に募集が終わっていて利用できないなんてことにもなりかねません。

 

今回は、まだ、進学が決まっていない方に向けて

  「予約採用」のメリットと「在学採用」との違いに

ついてご紹介します。

 

 
 

 

予約採用と在学採用の違い

 

 

日本学生支援機構の奨学金は申込む時期によって2つの種類があります。

 

  1.予約採用

  2.在学採用

 

 

1.予約採用

 

予約採用は、高校三年生の時点で進学後の奨学金を各高校が窓口になって予約する申し込み方法です。

多くの高校では 5~6月頃、10~11月頃の2回、予約採用の募集を行っています 。

 

この募集業務は日本学生支援機構から高校に一任されています。

 

 

この予約採用は高校ごとに締切日が異なっており、募集を1回だけに絞っている学校もありますので注意が必要です 。

 

そして、4月に進学先の大学等で「進学届」を提出して正式に手続きを済ませます。

 

 

「進学届」を提出する際には、予約時に決めた毎月の奨学金の金額や振込口座等変更することができます。

もちろん進学しなかった場合は辞退することもできます。

 

高校卒業後2年目までは、予約採用での申し込みが可能になっています。

 

 

2.在学採用

在学採用は進学した大学や専門学校を通して申し込む方法です。

大学や専門学校に進学した後の新入生も対象ですが、2年生、3年生等在学生も申し込む事ができます。

 

 

新学期がはじまって4月下旬頃までに大学等で説明会が開催されたり、募集要項が配られたりします。

こちらは原則年1回の募集です。

 

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予約採用を申し込む5つのメリット

 

・メリット1 予約採用は採用枠が広い

 

予約採用は全国の基準で枠数が設けられています。

ですので、申し込む学校にあまり左右されません。

 

 

進学した大学等から申し込む在学採用は、その大学等毎に枠数が決まっています。

各大学等の規模や、これまでの奨学金返済の滞納率などをもとに枠数が決まるので、進学先によって多かったり少なかったりします。

 

 

ですので、進学した大学等が思わず狭き門だったりすることも考えられます。

 

 

・メリット2 予約採用は申し込むチャンスが2回ある

 

貸与の奨学金を申し込む場合、有利子の第二種奨学金よりも無利子の第一種奨学金に採用される方が将来の返済額が少なくなり学生本人の負担も少しは軽減されます。

 

予約採用も採用の枠数があります。

ですので、予約採用で第一種奨学金の申請基準を満たしている場合でも不採用になり、第二種奨学金に採用されるというケースもあります。

 

そんな時は、大学等に進学した後に在学採用で今度は「変更申請」することで、第一種奨学金の採用のチャンスがあるというわけです。

在学採用は進学先の採用枠数によるので枠数が多い場合は採用される可能性もあります。

 

 

・メリット3 予約採用の内容は変更ができる

 

予約採用をする時は、初めての申し込みで、奨学金の種類から始まり、希望金額、返済の保証方式など様々な項目の選択を迫られ判断がつかず困ってしまいます。

 

 

「わからないから申し込むのや~めた!」

 

 

なんて、声が聞こえてきそうですが安心して下さい。

 

殆どの項目が変更できるので「予約」の申し込みだけはしておきましょう。

予約段階ではハッキリしなかった進学で必要なお金も大学等に入学すると必然的に決まってくると思います。

 

 

そして、入学後に進学した大学等で提出する「進学届」で変更する流れになります。

 

 

「進学届」提出時に変更可能な項目

  • 希望する奨学金の月額
  • 「入学時特別増額貸与奨学金」の金額
  • 「入学時特別増額貸与奨学金」だけの辞退
  • 返済利率の算定方式の変更
  • 補償制度の変更

 

 

・メリット4 奨学金の辞退ができる

 

「奨学金は申し込んだら、必ず利用しなければならない!?」

そう思っていませんか?

 

でも、実は予約してても必要なかったら利用しなくてもいいんです。

 

貸与型の奨学金の場合、将来学生本人が返済していかなければいけないものです。

 

もし、何らかの理由で利用しなくても良くなったら辞退することができます。

その場合は、何も特別な手続きをする必要はありません。

 

 

「進学届」の提出をしなければ自動的に辞退したとみなされます。

 

ですので、少しでも進学の費用に不安がある場合は予約だけでもしておかれることをオススメします。

 

 

・メリット5 予約採用はいざという時の保険

 

予約採用の時期はまだ、具体的な学生生活を思い描くことはできていないかもしれません。

ですが、少しずつ進学先も決まって実際に必要なお金がわかってくる頃になると思っていた以上に費用がかさむことに驚かれると思います。

 

 

入学するまでに、準備していた教育費を使い果たしてしまって子供への仕送りは無理!なんていう状態になったとしても、奨学金が決まっていればその後の計画も立てやすく、少しは気持ちも楽になるというものです。

 

 

まとめ

 

 

我が家では、高校3年生の春、進学するかどうかもまだ決めていない状態の時に学校から日本学生支援機構の奨学金の予約採用の説明会をすると案内がありました。

 

説明会に参加したものの制度がいまいち分からず、ただ、説明してくれた方が

 

 

「予約だけはしておいたほうがいいです。いらなかったら進学先で申し込まなかったらいいですから。」

 

と言われたことだけハッキリ覚えています。

 

それまでは奨学金を借りることは考えていませんでしたが、現実問題として子供の教育費を借入なしで準備できるかどうかは疑問です。

 

そして、最近は進学する2人に1人が奨学金を利用しているという現実があります。

 

平成30年から給付型奨学金制度も導入されて、ますますこの奨学金の利用者も増えることでしょう。

 

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